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平成26年(ワ)第24663号 不当利得返還請求事件
原告 株式会社HC
被告 SDマンション管理組合法人

第6準備書面

平成27年12月14日
東京地方裁判所民事第50部 御中

原告訴訟代理人 弁護士

第1 請求原因の整理
原告は,本件の請求原因を,東京電力の請求単価と,被告の請求単価の差額として構成していたが,提訴後に原告独自の調査により,以下のような過剰徴収の実態が明らかとなった。
すなわち,①東京電力の基本料金が減額されたにもかかわらず,被告が原告ら店舗に請求する基本料金を高止まりのまま固定させていること②被告は店舗の電気料金を立替払いし、後日精算する方法で電気料金を徴収しているが,収支計算書上明らかに事前に店舗から過剰に徴収している経緯が読み取れること③被告が委託する日本ハウズィングが行っている店舗の電気使用量検針に明らかな虚偽があり、被告が負担する共用部分の電気料金が不当に低くされ,その分が店舗に転嫁されていること,である。
つまり,請求原因は当初の請求単価の差額と併せて4つに整理されることになる。

第2 各請求原因における過剰徴収額の算定
1 まず,①については原告ら店舗全体で,平成24年までの過去10年において,基本料金が下記のとおり合計が2,552,621円過剰徴収されていた。

年度 東電基本料金 被告請求の基本料金
平成17年 812,838円 1,136,028円
同18年 773,058円 1,136,028円
同19年 838,161円 1,136,028円
同20年 877,233円 1,136,028円
同21年 817,280円 1,136,028円
同22年 813,103円 1,136,028円
同23年 820,065円 1,136,028円
同24年 783,865円 1,136,028円

2 次に,②については,平成26年までの過去10年における収支計算書の項目上,電気料金の過剰徴収と認められるものは合計1,555,650円に上る。

年度 科目 金額
同19年~22年 (前年)11月分電気料等預り金 756,093円
同23年 管理費等過入金 329,400円
同24年 店舗専有部電気料前受金 166,639円
同25年 店舗専有部電気料前受金 149,473円
同26年 店舗専有部電気料前受金 154,045円

3 さらに,検針台帳上,被告の負担する共用部分の電気料金が不当に低額に設定されていたことに関しては,平成18年1月から同27年10月までの各店舗の業務用電力の検針台帳の開示を受けるべく,原告代理人において委任状を取り付けた。そこで,被告より,上記期間の各戸の検針台帳の開示を受け,原告において算定するものとする。
4 なお,上記開示内容と店舗に対する電気料金の過剰徴収に関する被告の主張次第では,他の店舗所有者も被告を提訴する予定である。

以 上
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