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平成27年10月28日(東京地裁 806号法廷)
原告代理人弁護士
甲第59号証(陳述書)を示す
こちらはあなたの記名と、あと押印がなされた陳述書なんですけれども、内容についてあなた自身の認識が記載されているというふうに伺ってよろしいですか。
原告証人O氏
― はい。
あなた自身は本件の原告なんですけれども、この裁判で証人としてご証言頂くことになった経緯としては、以前に本件マンションの区分所有権をお持ちだったということはありますか。
― はい。
甲第41号証(全部事項証明書(建物))、甲第45号証(全部事項証明書(建物))を示す
いずれも不動産の登記簿謄本なんですけれども、甲第41号証があなたが昭和59年に本件マンションの区分所有権を取得されたということ、102号室ですね。甲第45号証が112号室の区分所有権を取得されたということ、こういった経緯がわかりますね。
― はい。
102号室というのは、どちらから購入されたんですか。
― 佐藤工業から購入しました。
112号室は、どちらから購入されたんですか。
― これは、丸善建設から直接購入しました。
甲第19号証(マンション売買契約書)(写し)、甲第21号証(土地付建物売買契約書)を示す
これは、いずれも建物の売買契約書なんですけれども、まず甲第19号証が佐藤工業から本件マンションの区分所有権を取得されたという契約書、甲第21号証が丸善建設から本件マンションの区分所有権を取得されたという契約書ですね。
― はい。
あなたは、102号室と112号室の、これいずれも店舗部分と伺ってよろしいですか。
― はい。
店舗部分の区分所有権を取得された際に、本件マンションの管理規約を売り主の佐藤工業あるいは丸善建設から受領したことはありましたか。
― ありません。
あなたは、本件マンションの管理費や修繕積立金をどのようにして支払っていたんでしょうか。
― 請求書によって支払っていたと思います。
その請求書というのは、被告である管理組合から発行されたものだったんですか。
― はい。
住戸と店舗の管理費修繕積立金に2.45倍の格差があると知って支払っていたんですか。
― いえ、知りませんでした。
管理組合から請求を受けて支払っている管理費あるいは修繕積立金の金額は、どのような内容のものだと考えていらしたんでしょうか。
― 共有持ち分の割合に比例して請求されているものだと思っていました。
乙第6号証(SDマンション管理規約)(写し)を示す
これは、あなたは見たことはありますか。
― はい。
いつ見ましたか。
― 当時丸善の社員時代に見ております。
丸善の社員時代というふうにおっしゃるのは、本件マンションの分譲時ということでしょうか。
― はい。
丸善建設というのは、本件マンションの分譲会社でもありますよね。
― はい。
そうすると、乙第6号証というのは丸善建設が配布していたものと伺ってよろしいですか。
― はい、定型パターンだったと思います。
今定型パターンというふうにおっしゃったのは、丸善建設は当時本件マンション以外にもマンションを分譲していて、そのほかのマンションの管理規約としても使われていたのだというご趣旨でしょうか。
― はい、ほとんど同じ文面だったと思います。
では、乙第6号証の13条1項というのをご覧いただけますか。13条の1項をご覧いただきますと、タイプ別管理費という記載がありますね。
― はい。
このタイプ別というのは、どういう意味なんでしょうか。
― AタイプからBタイプとかという形で広さとか間取りによりましてタイプが分かれております。
乙第23号証(重要事項説明書)を示す
今おっしゃったAタイプとかBタイプとかというのを重要事項説明書によってちょっと視覚的にわかりやすくご説明頂きたいんですけれども、乙第23号証の5枚目、ここに今おっしゃったA,Bというのが見えると思うんですけど、これが今ご証言いただいたタイプ別A、Bという意味ですね。
― はい、そうです。
大変見にくくて恐れ入りますが、このAタイプと書かれている専有面積という数字が書かれているさらに右側に一覧表ありますよね。
― はい。
本当に見にくくて恐縮ですが、この一覧表の一番左側に書いてある上から9,8,7、6と書いてあるのは、これは何の意味なんでしょうか。
― 建物の階数です。
その9,8,7と書いてある横の青で塗られているところ、これはAと書いてありますが、これはどういう意味ですか。
― Aタイプは、3階から9階まで同じものがあるということです。
つまり3階から9階まで同じタイプのものがAとかBとかというふうに記載されているということですね。
― はいそうです。
引き続き乙第23号証の2枚目と3枚目を示します。これが本件マンションの各階の平面図なんですけれども、今おっしゃったAタイプというのはどちらになりますか。
― この一番右上の3回平面図のところの・・。
乙第23号証の2枚目の3回平面図と書いてある。
― それの右下にAタイプ301と書いてあります。
その下に4階平面図がありますが、これでいうとAタイプはどちらになりますか。
― 同じ直上になります。Aタイプ401、右下の東南の角になります。
では、1枚めくって、これは5階と6階7階8階、9階までの平面図なんですけれども・・・。
― いずれも東南の角部屋に左上から5階501、左下6階、601、右上7階、701、8階から9階、801、901と同じ場所に位置しているということです。
今平面図でお示しいただいたAタイプというのは、管理費はどうなんでしょうか。
― 同じです。
同じ金額なんですね。
― はい。
ちなみに、売買価格というのはどうなんでしょうか。
― 大体上に上がるにしたがって高くなっています。
同じタイプであれば、管理費、修繕積立金も同じ金額と伺ってよろしいですか。
― 同じといいますか、タイプによって違いはありません。
Aタイプであれば管理費、修繕積立金は各階によって同じ金額だと。
― 同じです。
しかしながら、売買金額は各階によって違う金額だと、そういうことですね。
― はい。
甲第2号証(SDマンション管理規約集)を示す
あなたは、これをみたことありますか。
― はい。
いつごらんになりましたか。
― この問題を裁判始まるに当たって整理しているときに見ました。
この甲第21号証はいつごろできたものかわかりますか。
― 多分平成13年前後だったんだろうと思います。
では、甲第2号証をちょっとぺージをめくっていただいて、第35条をご覧ください。これを見ると、1項に管理費や、修繕積立金を納入する義務があるという規定があり、2項に管理費などが各区分所有者の共有持ち分に応じて算出される旨規定されていますね。
― はい。
持ち分というのは、どういう意味なんでしょうか。
― 各タイプの専有面積の割合、全体の総専有面積を分母として、各個別のタイプの専有面積の割合を共有持ち分と定めていると思います。
持ち分に応じた算出とは、どういう意味と理解されていますか。
― 持ち分に応じて公平に比例して算出するということです。
この裁判では、住戸と店舗が負担する管理費修繕積立金の金額に約2.45倍の格差があるっということが争われていますよね。
― はい。
あなたは、いつ両者にそのような格差があるということを知ったんでしょうか。
― 平成23年11月の臨時総会で初めて知りました。
そのときまでは、その事実に気がつかなかったんですね。
― はい。
あなたとしては、そのときまで住戸と店舗の管理費がどのようになっていると考えたんですか。
― 当然共有持ち分に応じて広さに比例して決められているとおもってりました。
次に、平成18年5月14日の定期総会を開催されたんですが、あなたはそのことを当時から知っていましたか。
― いえ、後で知りました。
とすると、あなたはこの総会には出席していなかったということなんですね。
― はい。
このときの総会で修繕積立金が従前の金額の12.5倍になる議決が上程されたんですが、あなたはそのことを後から知ったりしましたか。
― はい。
12.5倍になる前は、修繕積立金は管理費との関係でどのように定められていたんでしょうか。
― 管理費10パーセントと定められておりました。
この平成18年の総会で修繕積立金が12.5倍になるという議案は、結論どうなったかはご存知ですか。
― はい、可決されました。
あなたは、修繕積立金が12.5倍になったということをどのようにして知りましたか。
―当時妻から聞いて知りました
奥さんというのは、どういったお立場だったんでしょうか。
― 当時所有していたハウジングキャピタルの社長です。
あなたは、具体的に奥さんからどういったことを聞いたんですか。
― ずいぶん管理費が12.5倍に高くなったと。
管理費じゃないですよね。
― 修繕積立金が高くなったということを聞きました。
そのことを聞いたとき、あなたはどう思いましたか。
― いきなりそんなに上がったのかということでびっくりしました。
びっくりすると同時に、なにか別のことを考えましたか。
― 皆さん一律ならしょうがないというふうに思いました。
一律というのはどういう意味なんですか。
― 要は共有持ち分に応じて一律に徴収されて、それが一律に12.5倍にあがったならしょうがないと。
つまり今のご証言は、持ち分に応じて平等に12.5倍になったんであれば仕方がないという意味ですか。
― はい。
あなたは、平成18年の時点でも住戸と店舗の管理費、修繕積立金に2.45倍の格差があることに気が付いていなかったということなんですね。
― はい、全く気が付いていなかったです。
あなたは、平成20年3月30日に定期総会が開催されたことは知っていましたか。
― これも後で知りました。
そうすると、やっぱりこのときもあなたは総会に出席しなかったんですね。
― はい、しておりません。
この平成20年の総会のときに、平成18年5月14日に行われた修繕積立金を2.45倍にするちう決議を信任する旨の決議がなされたんですが、そのことはいつ知りましたか。
― これも今回の裁判の資料を整理していて初めて知りました。
この決議がどうして行われたかというのはご存知じなんでしょうか。
― 平成18年5月の決議がやや強引で、トラブって、たしか訴訟になっていたんじゃなかったかと思います。
訴訟になっていたから、これを平成20年3月の総会の時にさらに信任する必要が生じたということを後から知ったということですか。
― はい。
あなたは、このときの総会に出席しなかったわけですけれど、このときにどのような議案説明がなされたかについて、後から調べて知ったということはありましたか。
― はい。
具体的にはどういった内容のことをお調べになったのでしょうか。つまり住戸と店舗の管理費修繕積立金に2.45倍の格差があることについて、何か資料というのは見つかったんでしょうか。
― 見当たりませんでした。
あなたは、平成23年11月6日開催の臨時総会に出席しましたか。
― はい、出席しました。
どのようなお立場で出席したんでしょうか。
― その時点での所有者である㈱Aの管理受託会社の社員、代理としての委任状も提出したかもしれません。
あなたは、平成18年の総会も平成20年の総会も出席されずに、この時の総会には出席したわけですけれども、それはなぜなんでしょうか。
― 平成18年とか平成20年は、私自身個人的に余裕がない状況でして、平成23年ぐらいになってきますとなんとなく出てみようかなとおもいました。
平成23年の臨時総会の開催に当たって、総会招集通知に住戸と店舗の管理費修繕積立金の格差について言及した資料は添付されていましたか。
― おりませんでした。
甲第15号証(SDマンション管理規約改正(案)新旧規約対照表)を示す
これは管理規約の新旧対照表なんですが、12ページというのをあけていただきますか。この12ページの冒頭のところに右側が旧規定、25条と書いてあるところ、この2項をご覧いただきたいのですけれども、「共用部分の共有持ち分に応じて算出するものとする」と記載されていますね。
― はい。
一方、左側ご覧いただきますと、新規定が書いてあって、27条の2項に「別表第4の金額とする。」というのが加筆されていますね。
― はい。
まず、あなたは平成23年当時、この新旧対照表自体を見たことはありましたか。
― あります。
別表第4の金額とするというのが具体的にどういう中身なのか、平成23年総会の前に見たことがありましたか。
― ありません。
別表第4に記載されている金額について、具体的にどのような金額なのかを示す資料が平成23年の臨時総会の招集通知などに添付されていたということはありましたか。
― ありません。
甲第15号証の今ご覧になっていただいている新旧対照表に別表第4は添付されていましたか。
― これは添付されていませんでした。
甲第17号証(管理組合法人規約集)(写し)を示す
あなたは、これを見たことはありますか。
― はい。
いつ見ましたか。
― その総会の直前に自分の机の上で見ています。
総会の直前というのは、平成23年の臨時総会の当日というふうに伺ってよろしいですか。
― はい、多分その資料の中にあったと思います。
今見て頂いている甲第17号証はですね。
― はい。
招集通知に添付されていたようなんですが、総会当日以前に見なかったんでしょうか。
― 総会招集通知以前は見ておりません。
総会当日以前ですね。
― 当日以前も見ていないです。
それはどういてなんでしょう。
― 特別興味がなかったというか、何の問題意識もなかったんで、見た記憶もないです。
あなたは、この甲第17号証をみて、これが平成23年11月の総会で改定される規約集であるという認識はあったんでしょうか。
― そうはおもいませんでした。
つまり現行の規約集だというふうに考えたんですね。
― はい。
それはどうしてなんでしょう。
― 案と書いていないからです。
この甲第17号証の25ページをご覧ください。このページに記載されている別表4-1というのは、先ほどの新旧対照表、12ページご覧いただきたいと思うんですけど、に記載された別表第4だったんですけれども、総会の招集通知に規約集の別表第4―1を参照せよとか、そういった注意書きはありましたか。
― ありませんでした。
平成23年11月6日の臨時総会で第1号議案とされた管理規約全面改正案の承認の件について、誰が議案説明をしたんですか。
― 現在のT理事長が。当時まだ理事長ではありませんけれども。
具体的にはTさん、当時は理事長ではなかったようですが、Tさんは,どのような説明をなさったんでしょうか。
― 先ほどの新旧対照表をつらつらその左のほうを読んでいたんだろうと思います。
新旧対照表の左側とおっしゃいますと、新規定のほうだけをTさんは読み上げていたということなんでしょうか。
― はい。
Tさんは、今までこうだったんだけれど、それがこう変わりますとかという説明をなさっていましたか。
― そういう説明は特に覚えておりません。していなかったと思います。
あなたは、Tさんが新旧対照表の新規定のみを読みげている間、何をされていたんでしょうか。
― こちらの規約集をぱらぱらとめくっておりました。
それは、今ごらんになっている甲第17号証でしょうか。
― はい。
あなたは、規約集の中に別表第4があるのを見つけましたか。
― はい、見つけました。
別表第4を見てどう思いましたか。
― これ同じじゃないんじゃないかと、住戸のほうが高いのかなというふうに思いました。
今・・・。
― 店舗のほうが高いかなと、住戸より。
と思ったんですね。
― はい。
そのように思ってあなたは何をしましたか。
― 電話を取り出して、電卓機能を呼び出して、そこで店舗のほうをとりあえず足し算してみました。
今あなたがおっしゃった計算の結果をメモにしたということがありましたか。
―はい、しました。
そのメモは、どこかに残してありますか。
― そのすぐ左ページに残しました。
甲第59号証(陳述書)別紙を示す
これはあなたの陳述書なんですけど、一番最後のページの次に別表第1というふうに記載されたものがついていますが、あなたが今ご証言くださったメモというのはこの下に書いてある数字のことでしょうか。
― そうです。この赤いペンで書いたのがそうです。
では、ちょっと上の段についてご説明頂きたいんですけど、まず316.100という数字は何ですか。
― これは31万6100円ということで、店舗の19戸の総額です、管理費の。
次に、81876という数字はなんですか。
― これは818.76㎡ということで、旧(19の間違い)区画の店舗の専有面積の合計です。
3860という数字はなんでしょうか。
― これは、31万6100円を818.76で割った㎡当たりの店舗の単価になります。
店舗の単価を出しただけでは、住戸よりも管理費修繕積立金が高いのではないかということはわかんないと思うんですけれども、あなたはさらに何か作業をされたんでしょうか。
― はい、住戸のほうを足し算してみようと思いまいしたが、タイプが多くて全く計算ができませんでした。自分の102号室の店舗と同じくらいの広さのところの住戸と見比べてみました。
その結果はいかがでしたか。
― 2倍以上これは高いなというのがわかりました。
あなたは、この臨時総会の議場において、店舗と住戸の管理費修繕積立金の格差が約2.45倍にも上るという結論には行き着いたのでしょうか。
― 行き着きませんでした。
あなたは、店舗の管理費が住戸と比較して高額であるんじゃないかというような意見を議場で述べようとしたことはありますか。
― はい、ありました。
しかし、結論として意見を述べなかったんでしょうか。
― はい。
それはどうしてでしょうか。
― こべつには店舗のほうが2倍以上ですけれど、全体として一体何倍になっているのか、全く確信が持てなかったといいますか、わからなかったです。
このときの管理規約の全面改正承認の件という議案につては、結論どうなりましたか。
― 可決されました。
あなたは、総会の後、どのようなことが分かったのでしょうか。
― 全体として2.45倍の格差があるということがわかりました。
つまり、住戸と店舗の管理費修繕積立金に2.45の格差があるということが分かったということですね。
― はい。
わかった後どうなされましたか。
― すぐ、1週間以内ぐらいだったと思いますが、同月、11月中に文書で要求書を提出しました。
管理組合は、その要求書に対して何か対応してくれましたか。
― 全く対応してくれませんでした。
そこで、この裁判に至っているということですか。
― はい。
ところで、被告は収支計算書において、決算書ですね、において管理費会計から修繕積立金会計にまとまったお金を振り替えているという経緯はあるんでしょうか。
― ございます。
それを、ご記憶の範囲で結構ですので、具体的にどういった振り替えが行われているのかというのを説明してもらえませんか。
― 平成16年度、21期から500万円、管理費剰余金から修繕積立金会計に振り替えられまして、以降同じように平成17年度に1000万円が、それから平成18年には5000万円がふりかえられておりまして、ここまでで6500万円が剰余金処分案という案ではなくて移動されているかと思います。それから、平成21年には剰余金処分案という形のものは報告はされるようにはなったのですが、平成20年に1000万円の処分案に対して平成21年に1000万円が決算書で移動されまして、平成22年に500万円、平成23年にも500万円、それから平成25年に300万円、平成26年、これは直近ですけれども、ここで200万円、合計2500万円、先ほどの処分案が出されていなかった時代の6500万円と合わせまして、すべてで・・・。
いま、2500万円とおっしゃいましたが、足すと9000万円なんですね。
― ええ、全部で9000万円になります。
乙第20号証の8(第23回定期総会(平成18年5月14日開催)の招集通知一式)(写し)を示す
これは第24期の収支予算書(案)と書かれているものなんですけれど、その中で今おっしゃった管理費の剰余金から修繕積立金に振り替えられているという事実をご指摘いただけますか。
― 24期収支、これは予算案ですが、プラン1というほうに書いてありまして、管理費会計の。
上に管理費会計と書かれていて・・・。
― 収入の部、支出の部、そして一番下のほうから2行目に修繕積立金に振り替え、これで黒三角印で5000万円と記載してあります。
それが修繕積立金会計に5000万円管理費の剰余金から振り替えられたという証拠ですね。
― はい、そうです。
今、お示しいただいたのは予算案なんですけれども、結論としてこの案はどうなったんでしょうか。
― 決算書にまたそのように記載されました。
今管理費の剰余金が修繕積立金に振り替えられたという一連のご証言をいただきましたけれども、これは結論としてどういう意味なんでしょうか。
― 管理費に過剰な剰余金が発生していたということになります。
他のマンション事例のことについて最後にお尋ねいたしますけれども、本件の裁判において、被告は店舗の管理費が住戸より高額でよい理由として、店舗があることによって安全や、防犯や、衛生面などにお金がかかるんだというふうな主張をしているんですけれども、本件マンションでそのようなことは観念できるのでしょうか。
― できません。
それはどうしてそういえますか。
―エレベーターとか、揚水ポンプとか、そういったもののメンテナンスあるいは電気料金に関しても、1階の店舗は直結ですし、全く利用しておりません。お金のかかる節部に関しては店舗のほうが少ないからです。
あなたは、本件マンション以外のほかのマンションの事例についても調査をされたんでしょうか。
―はい。
結論としてどのようなことが分かりましたか。
― 店舗負担のほうが住戸より少ない物件が調べた1年間の間に28物件ございます。これはレインズに登録されたものなんですけれども、その平均は0.24から0.98までの間で0.75でした。
甲第78号証(陳述書)を示す
これはあなたの弟さんが作成された陳述書というものなんですけれども、1枚めくりまして2枚目、3枚目、これが今ご証言頂いた内容の一覧というふうに伺ってよろしいですか。
―はい、そうです。
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